あんぽ柿(畔柳)
先日、我が家に1通の手紙が届きました。
発信元は福島のあんぽ柿生産の果樹園。今年はどうなったのだろうと早速封を開けて読んでみると、「出荷自粛についてのお知らせ」と書かれていました。
このあんぽ柿を知ったのは、知人からいただいて食べたのがきっかけでした。とっても美味しくて、自分でも購入するようになり、毎年お正月に食べるのが恒例になりました。
そして美味しいあんぽ柿のお礼に年賀状を送るようになりました。
母が他界し、年賀状が送れないときがありました。すると先方から「亡くなったお母様にお供えしてください」と母も好きだったその柿を送ってくださいました。
お会いしたこともないのにその気持ちが本当にうれしかったのを覚えています。
そのあんぽ柿ですが、原発事故から3年8ヶ月もたった、今も出荷が出来ないというのです。あんぽ柿は干し柿であるため、水分の蒸発にしたがって放射性物質の含有率が増加する性質を持っていて、キロ当たりの放射線量は乾燥前の4~7倍になってしまうため、出荷を再開するには通常の農産物以上に大きく線量を下げなければならないそうです。ようやく線量を下げても、個別の包装で計測する機械がまだないそうで、出荷は出来ないそうです。
手紙の最後に、「来年こそ、きっと良いお知らせをお届けできることを信じて 農作業を頑張っていこうと思います。」と書かれていました。
通常の農作業も大変だと思うのに、先の見えない中で努力を続けていくことは本当に大変だと思います。
私自身今年はいろいろなことがあり、本当に大変だなと思うことがありましたが、この手紙を読んで、私も頑張ろう!と思いました。