〇さんは福の神(静岡事務所 長坂)

静岡事務所長 長坂です。

昨年の決算報告で思わず号泣してしまったことを書きます。

 

そのお客様は今回の申告月、社長の体調が悪くて入院されていました。

1年に一回の決算報告は、毎月訪問する担当者と、所長の私や他の責任者と2人で伺います。

今回は入院中とのことなので、病院まで行って社長に報告させていただき、申告書サインをいただくか、お身内の方に報告をして社長にご伝言いただくか、担当者の〇さんと少々悩んでいました。

 

結果として当日、社長は私たちのために1日だけ病院の外泊許可をとってくださり、会社にて決算報告ができたのですが、どうしてそんな無理をしてくださったのか、丁寧にお話ししてくださいました。

「担当者の〇さんと長坂さんの決算報告は自分でちゃんと聞きたかったし、お礼を言いたかったんです。〇さんはいわば福の神です。1年前から担当が〇さんになって、前月の業績が翌月にわかるようになりました。〇さんが試算表をせっかく一生懸命説明してくれているのに、私が経営に役立てなくては申し訳ないと思ったんです。〇さんに言われた通りに人件費率の改善に着眼してみると、社内の効率化ができて当期は大きな利益を上げることができました。どうもありがとう。」

一緒に聞いていらした経理担当の社長の奥様は「最初の数か月は〇さんからの伝票作業の催促が実はとってもつらかった」と当時のことを振り返っておっしゃっていましたが現在はリアルタイムの処理に慣れて、伝票整理がたまっているというストレスがなくなったためか、時間の余裕ができ、工場の現場にも入れるようになったそうです。

社長は私が知っていることだけでもこの一年いろいろなことがあってつらい時期もあっただろうにと想像しながら、万全ではない体調を押して私たちに一生懸命お話しくださっている姿に、しかも〇さんをとってもほめてくださっていることのありがたさに感動がおさえられず、そういうわけで泣いてしまいました。

 

会社からの翌月業績報告の強い希望がなかったところに、あえて〇さんは、一時は経理の方に恨まれながらも社内の改革をし、熱心に社長に毎月月次報告をしていたのだ、ということも同時に実感でき、

翌月報告ができない諸事情の言い訳を全くせず、「担当者がやるべきこと」の信念を貫くと、会社の役に立ちたいと言う気持ちが、ちゃんと社長に伝わるんだということもその時深く感じました。

 

社長は私にとっては人生の大先輩で、大事な人です。毎年決算報告のたびにうるっと来てしまうお話をしてくださるので私が泣くのは毎度のことなのですが、今回は目の腫れ具合が半端なかったです。

また来年も〇さんと二人でいいお話が聞けるよう、社長のために全力を尽くしたいと思うと同時に、こういう感動があるから少々激務でもこの仕事はやめられない、とあらためて思いました。

社長にも〇さんにも感謝です。ありがとうございました。